目次
第1章 量子Hall効果の発見
2次元電子系の実現
Si-MOSとGaAs-AlGaAsヘテロ接合
液体ヘリウム表面
量子Hall効果
縦抵抗とHall抵抗
整数量子Hall効果 の発見
分数量子Hall効果 の発見
第2章 磁場中の2次元電子系
古典力学による電子の運動
磁場のみがある場合
磁場と電場がある場合
量子力学による電子の運動
自由電子のハミルトニアン
運動量演算子と角運動量演算子
ゲージ不変性
Landau準位
量子化条件とAharonov-Bohm位相
Abrikosov格子
外場中の電子状態
一様電場中の運動
試料端での運動
不純物による局在
零磁場におけるAnderson局在
強磁場中での局在
第3章 整数量子Hall効果
Laughlinの思考実験
Buttikerの理論
端状態の非平衡性
Fermi準位と電流
電極での電流の振る舞い
端電流と試料内部の電流
量子化値からのずれ
温度の効果
大電流による破壊
第4章 分数量子Hall効果
一般的な考察
不純物ポテンシャルと電子間相互作用
強磁場極限
電子正孔対称性
問題の設定
Wigner結晶の可能性
厳密対角化による研究
ハミルトニアンの行列化
基底状態
励起スペクトル
変分法による研究
Laughlinの波動関数
Landau準位の占有率
零点
厳密なハミルトニアン
厳密な基底状態とLaughlin波動関数の比較
波動関数の比較
相互作用の比較
分数量子ホール効果状態の性質
準粒子
集団励起
準電子−準正孔対励起
疎密波励起
階層構造
実験との比較と検証
分数量子化
励起エネルギー
活性化エネルギー
磁気ロトンの観測
分数電荷
秩序変数と長距離秩序
非対角長距離秩序
分数量子ホール効果での秩序
第5章 複合粒子平均場理論
Berry位相と準粒子の統計
Berry位相
エニオン
準粒子の統計
エニオン階層構造理論
複合ボソン平均場近似
Chern-Simons GL理論
GL方程式
平均場解
一様解の性質
伝導率
Laughlinの波動関数
位相の長距離秩序
複合フェルミオン平均場近似
第6章 スピン自由度,擬スピン自由度
スピン縮重のある時の基底状態
Haplerinの試行波動関数
強磁性状態
スピン一重項状態
励起状態
スピン波
準粒子
スカーミオン
小さなスカーミオン
大きなスカーミオン
スカーミオンの存在を示す実験
Hubbard模型との比較
2層系の実現と擬スピン表示
2層系を規定するパラメター
2層系の擬スピン表示
2層系の基底状態
d>0で$\Delta _{SAS}=0$の場合
新たな波動関数の可能性
$\nu =1$の状態
$d>0$かつ$\Delta _{{\prm SAS}}>0$の場合
第7章 偶数分母状態
$\nu =1/2$での異常現象
$\rho _{xx}$の異常
表面音波の異常
複合フェルミオン理論
実験による検証
Fermi波数の測定
Weiss振動
アンチドット格子
磁気収束
有効質量
残された課題.$\nu =1/2$での状態の本質
第8章 試料端の電子状態
実際の端の状態 - 長距離Coulomb相互作用の効果
急峻な境界ポテンシャルの場合
ゆるやかな境界ポテンシャルの場合
理想化された端の状態-電子相関の効果
朝永-Luttinger液体
Luttinger模型
カイラルLuttinger液体
密度変数とハミルトニアンの導入
密度演算子の交換関係
ボソン演算子と電子演算子
電子のGreen関数
運動量分布関数
トンネル状態密度
実験による検証